イギリスを感じよう~イギリスのドラマを見る~『ウルフ・ホール』あらすじと感想

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BBCドラマ『ウルフ・ホール ー愛と陰謀のイングランド』(Amazonプライム)

16世紀のイギリス宮廷を、希代の天才政治家クロムウェルの目から描いた興奮の歴史大作

Amazon prime

出演者:マーク・ライランス、ダミアン・ルイス、クレア・フォイ、ジョナサン・プライス

BBC歴史ドラマ『ウルフ・ホール』を見ました。以下その感想です。Amazon prime videoで視聴。

眠気を誘う地味め宮廷ドラマ

いやはや、正直見るのに時間がかかりました!

1話見ては途中で寝てしまい(またか!)、休み、しばらくしてまた1話見て・・・と私にとって一気見には不向きなドラマでした。

まず、名前と顔が覚えられない!同じような名前の人ばかり出てくる。
トマスなんて一体何人いるんだ!!
みんな同じような格好で区別がつかない!

見る前にこの時代の人物をサッとおさらいしてから見ることをおすすめします。

私は王族は理解しているつもりでしたが、政治家と貴族がごちゃごちゃに。クロムウェルも勘違いをしていたことに赤面しました。

今回の主役はトマス・クロムウェル、清教徒革命をおこしてチャールズ1世の首をちょんぱしたのはオリバー・クロムウェル

オリバー・クロムウェルはトマス・クロムウェルのお姉さんの玄孫でした。

今回の主役、トマス・クロムウェルは枢機卿トマス・ウルジーに見いだされ、ヘンリー8世の側近としてイギリスの宗教改革を推し進めて最期は政敵に負けて失脚し、処刑される人。

そのほかにもノーフォークとかノーサンバランドとかシーモア家とか誰と誰が政敵で、えーと・・・とこんがらがりながら、なんとか頑張って全4話見ました。

いや、別につまらないわけではありません。

あまりにも画面が静かなもので・・・(ごにょごにょ)。

ろうそくの炎にゆらめく画面が重厚な絵画のよう

このドラマ、夜の暗い室内のシーンが多いのですが、変にライトをあてず、ろうそくの光を主にして撮っています(っぽい)。

ろうそくの炎にゆらめく人間の表情はまるで一枚の絵画のようです。

そしてその静かな画面の中、ヘンリー8世がスペインから輿入れをしてきたキャサリン王妃と離婚して、アン・ブーリンを王妃にしようとむちゃくちゃをやらかし、そしてすったもんだのあげく男児を産めなかったアン・ブーリンも斬首するまでが地味~に、クロムウェルの視線を通して描かれます。

豪華絢爛な宮廷絵巻、というよりは、うーむ、なにせクロムウェルなので(?)、なんか地味~にドラマは進みます。今では歴史となった「人間ドラマ」です。

そんな地味~な食えないオトコ・クロムウェルですが、なぜがモテモテです。

うーん、魅力的かなあ・・・?

パッと見はさえないじじいなんだけどな(すみません、名優なのに)。

みんな権力に近いから寄ってくるんでしょうか。

結局クロムウェルもアン・ブーリンの斬首にからめて、自分を引き立ててくれた枢機卿トマス・ウルジーをコケにした奴らをどさくさで処刑しているので、一種の復讐劇でもあったのかなと思います。

「鍛冶屋の息子」と自分をバカにしたバカ貴族へ、「鍛冶屋の息子がどれぐらいできるか見せてやろう」と言わんばかりに・・・。

が、しかし画面が静かすぎてイマイチみんな何考えているのかわからないので困りました。

ステレオタイプのわかりやすい人が出てこなかったからかな。

ヘンリー8世ですら、いかにもな暴君というより、わがままで何をしでかすかわからない王ではあるけれど、ちょっとマイルド(?)な描かれ方。

ヘンリー8世役のダミアン・ルイスはやりすぎず、おとなしすぎずの、そのあたりのさじ加減が絶妙でした。

砂上の楼閣で足の引っ張り合いをする人たちの喜劇

ヘンリー8世が落馬して一時死にかけるのですが、その時の取り巻き連中のドタバタさといったら、滑稽としかいいようがない。

所詮は「ヘンリー8世」という別に自らは何もなしえていない裸の王様の周りにたむろする、小者にすぎないんじゃないか、ヘンリーがいなくなったらものすごい勢いで崩れ去るあやうい足場の上で醜い争いをしているだけじゃないか、ということが明らかになったシーンでした。

こういう時に人間の本質が出ますね。

派手ではないけれど、じっくりと人間ドラマが見たい方に。

イギリスポイント

ロケ地のご紹介

BBCのサイトには、『ウルフ・ホール』で使用されたロケ地の一覧が出てきます。
その中でも個人的に素敵♡と思ったものをあげていきます。

BBC Two - Wolf Hall - Wolf Hall: the locations
FindoutmoreaboutwhereWolfHallwasfilmed.

ナショナル・トラストが作成したロケ地マップはこちら(pdfが開きます)。

フリーで使用できる画像があまり見つけられないので、どのような場所かはご自分で検索してご覧ください(ごめんなさい)。

①モンタキュート・ハウス(Montacute House)

Radware Captcha Page

エリザベス1世時代に建てられたお屋敷。映画『いつか晴れた日に』でも使用されたそうです。

すんばらしーですねー!!
ホームページで見ただけですが、行ってみたい!!

場所はこの辺です↓↓↓↓↓

ここ、イギリス好きな人は絶対好きだと思う。

旅行ブログで載せている人も結構いるので、調べてみてください~。

②Penshurst Place & Gardens
※カタカナ表記が「ペンシャースト」「ペンズハースト」「ペンサースト」とも出てきて調べましたがどれか判別できないのでアルファベット表記で載せています。周りに確認できるイギリス人がいないんだもん※

https://www.penshurstplace.com/

14世紀に建てられ、一時はヘンリー8世の狩猟のための屋敷としても使用されていました。ホームページを見るとドラマ内のアン・ブーリンの居室はこちらで撮影されたようですね。

こちらのホームページは色々情報を載せていまして、ここで撮影された映画やドラマ情報も見ることができます。

https://www.penshurstplace.com/explore/learn/penshurst-in-film

場所はこの辺↓↓↓↓↓

③ウィンチェスター グレート・ホール(Winchester The Great Hall)

Attention Required! | Cloudflare

ウィンチェスターも歴史ある古い街です。うーん、行ってみたい。
というか、なぜ今まで行かなかったのだろう・・・。

11世紀に建てられたグレート・ホールは元ウィンチェスター城の一部であり、ウィンチェスター城はオリバー・クロムウェルによって破壊されたものの、グレート・ホールはそのまま残されました。

ホールにはアーサー王伝説で有名な「アーサー王の円卓」(と言われているが実は後世の作)が飾られています。ヘンリー8世によって塗り直されたとか。

どうもアーサー王と聞くとモンティ・パイソンの『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』を思い出す私。

イギリス好きならモンティ・パイソンははずせないよね!というわけで、見てください。
脱力して笑えることをうけ合います!

閉塞感のあるこのご時世にはこういうのを見ないとやってらんないぜ!

ちなみにこの映画を元にしたミュージカル『SPAMALOT』もありまして、数年前に日本でも日本人キャストで上演されました。
このミュージカルも曲を聴くだけで気分が上向きになるので、おすすめです!!

ロンドンで観たのですが、英語がよくわからないけど周りがめちゃくちゃ笑ってるから一緒に笑ってとても楽しかった覚えがあります。

思わずYouTubeで検索したら、思いのほかいっぱい出てきて思わず見てしまった・・・。
くだらね~。面白い~。

日々「Always look on the bright side of life」(曲名にある)ですね~!!

グレート・ホールの場所はこの辺↓↓↓↓↓

ウィンチェスターではウィンチェスター大聖堂でも撮影がされています。

ウィンチェスター大聖堂はジェーン・オースティンのお墓があります。映画は見るけど本は読んだことない・・。

Winchester Cathedral | Welcome

当時のお食事風景がよくわかる

このドラマでは度々ご飯場面が出てくるので、この当時のお食事はこんなだったのかあと興味深いです。

まだフォークは使わず基本手づかみだったんですね。肩からナプキンをかけて、それで汚れた手をふきふき。

それ考えると、日本の方が清潔だな・・・。

トマス・ウルジーが建て、ヘンリー8世に下げ渡したハンプトンコート宮殿に行った時に、当時(ちょっといつぐらいかわからないけど)の扮装をした人が実際にご飯を食べていました。

こんな感じ。

イギリスの史跡ではこのような催しが多く、事前に調べて行くと楽しそう。

早く以前のように自由に海外に行けるようになるといいですね!

2020年6月現在Amazon prime、hulu、FODで配信中。

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